歩けなーい!2007年12月14日 13時48分09秒

芙蓉の種
 先日、あんな記事を書いた途端に、これだもの。

 腰が痛い。

 実は、ちょいちょい腰痛になる。
 何かの拍子に腰の筋肉ががっちがちに固まってしまって、動かすと「ぎゃあああああ」と叫ぶようなことになってしまう。
 初めてそうなったときには夜も寝られなくなってしまい、どうしていいんだかわからず病院に走った。橋下弁護士をぐっと老けさせたような医者は、よく喋る。

「仕事は?」
 はい、プログラマーです。
「座り仕事だねぇ。一日どのくらい座ってんの?」
 忙しいときはもう一日中。
「最悪だねぇ」
 ええ、ええ、やっぱりそうですか(泣)。

 腰痛は要するに「凝ってるだけ」だったのだが、その後薬を出すときのほうが大変だった。
「腎臓悪いの?」
 ああ、昔慢性腎炎って診断されて、今は全然病院とか行ってないんですけど。
「で、喘息?」
 はーい。これはちょいちょい。
「あのねぇ、腎臓悪くて喘息だと、出す薬が無いんだよねぇ」
 え、そうなんですか。

 腎臓は体の老廃物を漉し取るという機能上、薬の影響を受けやすい。喘息はアスピリン喘息なんかもあるし、副作用やアレルギーを出す薬は処方しにくい。医者としては非常にやりにくいらしい。

「で、今他に飲んでる薬はある?」
 あ、ここに来る前皮膚科でヘルペスの薬貰ってきました。
「ヘルペス? ああ」

 正確に言うと単純ヘルペス。熱を出した後なんかに口の脇にできる「熱のはな」が有名だが、私は何故か体が弱ると顔に、特におでこから目の辺りにぶわっと出るのである。いたい。かゆい。見た目なんてもう目も当てられない。
 橋下弁護士、じゃなくて医者は私の顔をじっと見つめた。

「それ、ヘルペスじゃなくて帯状疱疹じゃないの?」
 いやあ、単純ヘルペスだと思うんですけど。
「帯状疱疹がそんなところにできたら、結構危ないからね。命にかかわるよ」
 え、え、ええええええええ。
「体が弱ってるときに出るんだよねぇ。体調悪い?」
 はい。腰が痛いです。
「こんなこと言うとあれだけど、ガンになったときとかに出やすいからね、そういうの」
 ひ、ひええええええ。

 ……なんで、医者に脅されなくてはいかんのだ、私。
 そう思いつつ、たんまりと湿布を貰って帰ったのだった。


 それが、実は二年前。
 今回の腰痛もコリコリのガチガチだと思っていたのだが、一週間ほど前から痛みの質が変わってきた。
 なんというか、体の奥のほうで神経に障っているような感じ。立っているのが辛い。同じ姿勢を続けているのが辛い。
 やばいぞ、ついに神経のほうに来たか私。
 ってことで、やっぱり病院に走った。
 老けた橋下弁護士は健在だった。

「もう二年前ですねぇ、前に来たの」
 あら、そんなになりますか。
「仕事は何でしたっけ」
 だから座りっぱなしですって。
「あのねぇ、今は椅子もよくなってモニターも液晶になったし、環境は良くなってますけど、それでも一時間に一回は休んで体を動かしたほうがいいらしいですよ。(背中を触りつつ)あー、前に来たときと変わらないと思いますよー」
 え、そうですか。
「会社の健康診断で何か引っかかったりします?」
 え、あ、腎臓が悪いんで尿検査は常に引っかかりますが。
「血液検査とかするんでしょ?」
 まあ……コレステロールとか。
「中性脂肪は?」
 ああ、まあ……。
「やっぱり、運動したほうがいいですよ。プールがいいですよプールが」
 ……はあい。

 結局のところ、レントゲンの結果も前回とさほど変わらず、前回と同じように湿布をたんまりと貰って帰ったのだった。

 腰が悪くなりかけているのは確かなのだと思う。ただ、まだ深刻な状況ではない。
 だからこそ、ここで持ちこたえないといけないのだった。

 で、まあ、一度整体に行ってみようと思う。
 いや、橋下弁護士を信用していないわけではなく。
 いや、いや、ここで言ってるのは橋下弁護士本人のことではなく。

コメント

_ ちょーこ ― 2007年12月14日 18時03分18秒

ほれほれ、でてくるでてくる悪いとこ(笑)。
私、捻挫の痛みが全然取れないから、やっぱ医者へ行ったんですよ、ぎんなんさんの忠告に従って。
でもなんともなってなかったです。
ただ、「その年になると3か月は痛いよ」と冷たく言い放たれました(笑)。

_ ぎんなん ― 2007年12月14日 23時31分46秒

ちょーこさん、
はっはっはっは。いやいや、悪いところはこれからもっともーっと出ますよーーー多分(泣)
やっぱりちょーこさんの感覚のほうが正しかったんですねぇ。失礼しました。しかし、捻挫が3ヶ月も痛いなんて……こちとら半月腰が痛いだけで泣きそうです。仕事の能率落ちまくり。

_ コマンタ ― 2007年12月15日 00時53分12秒

慢性腎炎で透析になった子供を何人か知ってるけど、マジで気をつけた方がいいですよ。

_ 追伸:コマンタ ― 2007年12月15日 01時39分13秒

_ ぎんなん ― 2007年12月15日 09時31分57秒

コマンタさん、
ご心配して下さってありがとうございます。
慢性腎炎と診断されたときに大きな病院で詳しく検査をして、腎生険もしています。正確にはIgA腎症というようです。IgA腎症は比較的予後のいい腎炎だと思っていたのですが、WikiPediaによるとその判断は見直されているのですねぇ……。
ただ、検査の時点では腎機能に影響もなく、ごく軽いという診断だったと思います。結婚前だったのですが、その後妊娠・出産も一応こなしましたし。
一度病院に行ってみなくちゃとは思っていたところです。というか、自宅から徒歩1分くらいのところに腎臓専門のクリニックがあります。とっとと行けよーっ!!

子供が透析になっちゃうと辛いですねぇ。腎移植しかないんだろうなあ……。

_ anonymous ― 2007年12月15日 09時37分37秒

 今の時代、病気であることが普通になりました。今の世の中が昔より進化しているという幻想に、皆捕り付かれて、時間さえも利用しようとしている。
 完全なることの想像をどこに見るか、社会の浮世のただ中で、唯一自分の体は正直です。それほど自分を騙さなければ適応できない社会とは何でしょう。

 体に信頼を置くことを忘れ、その自己治癒力を病院とか、そとなる数値とかに変換し、自分の体を分解させ、アンバランスへと押し出す。なんと本当の自分への帰還が難しいのでしょうか。

 すみません、今の世の中を厭世しています、鯛はいえ他意はありません。

 自分にぴったしの療法があるはずです。それはたぶんバランスでしょう。「静」があれば、「動」がなければいけません。体操なり、静なる動、太極拳、ヨガなど。結論歩きましょう、そして美しい写真も手に入れましょう。
 ごめんなさい、歩けないのなら、自分が美しい世界を歩いている場面を自分の心に焼き付けましょう。きっと体がそれに応えてくれるはずです。

 あなたに愛を込めて。

_ 儚い預言者 ― 2007年12月15日 09時38分50秒

↑上記は私です。

 より一層の愛を込めて。

_ おさか ― 2007年12月15日 19時45分23秒

わわ、今日の娘たちの待ち合わせよろしくーと能天気なコメントを入れようとしたら・・・・お、お大事にっ
腰は、あっためましょう!お尻の上あたりにカイロ入れて。
仕事するときはキッチンタイマー横において、一時間たって鳴ったら三分間ストレッチ。急激に伸ばさないで、ゆっくり。伸ばしたのを戻すときも(こっちのほうが大事)、ひたすらゆっくりです。フツーの、自分のやりやすいやつでいいんですよ。太極拳のおっしょさんがそう言ってました。ゆっくりやると筋力もいつのまにかつくからいいって。

揉んであげたいくらいです、さいたまからハンドパワー送ります。はぁっ<<<

_ ぎんなん ― 2007年12月15日 20時59分09秒

実は整体ではなくカイロに行ってきました。おかげでかなりすっきりしました。詳しくは後程。

預言者さま、
たとえば銭湯とかの場所で、見知らぬ人と世間話をするときの話題、昔は「政治」、今は「病気」なんだそうです。
バランスなのでしょうね。本当はたとえば自給自足でいろいろな仕事をするのが体の動きとしていいのかもしれません。人が増えて、分業するようになって、分業が徹底されればされるほど同じ動作の繰り返しになり動きのバランスは悪くなる。
今はもう、どんな仕事をしたってバランスは悪いのでしょうねぇ。漫然と暮らすだけではどうにもならない。
とりあえず、ストレッチなんかを試しています。
がんばって探します。
しかし、預言者さまに厭われたらこの世も終わりかもしれません。

おさかさん、
そうかー、ストレッチはゆっくりのほうがいいんですか。しゃかしゃかやっちゃってましたねー。
お風呂上がってからやってみまーす。
カイロは貼るタイプの使い捨てカイロを速攻で買いました。

あ、長女さん来たようですねー。ハンドパワーもWiFi経由で頂きまーす♪

_ コマンタ ― 2007年12月15日 23時53分23秒

え、腎生検もしてるんですか? あれ、全身麻酔ですよね。
クリニックに行って、どうか運動をはじめてください(笑)。
プール、プール。泳ぐよりただ歩くだけの方が腰にいいなんてトモダチがいってましたが、ほんとかどうか。やせるだけで消えかかる症状も……。

_ 儚い預言者 ― 2007年12月15日 23時55分51秒

 ついつい最近の状況に、幾たびの文明の栄枯盛衰が重なって見える。アトランティス、ムー、レムリア、メソポタミア、夏、エジプト、ローマ、其々の夢が其々に散っていった。それは二極性に揺れる波といういのちの物語かもしれない。しかしもともと愛はひとつであり、あなたであり、わたしである。そして其々に世界と宇宙を持ち、其々に感応しながら喜びを分かち合うのである。要するに人は完璧な選択をする権利を持っている。それに表現が従うのだ。命令せよ、喜びを、健康を、幸せを、豊饒を。あなたの命令に宇宙は従う。それほどの力があることを思い出しながら、愛の夢を現実にしようでないか。
 あなたの、体、心、頭脳が、根源なる愛に同調されますように。

_ ぎんなん ― 2007年12月16日 09時45分18秒

コマンタさん、
いやいや、局部麻酔でしたよ腎生検。ただ、他の検査もろもろ含めて5日くらい検査入院しましたから、大掛かりといえば大掛かりですね。
プール、プール、温水プールが比較的近くにあります。早く行けよーっ。やせるだけで軽減、そのとおり。わかっちゃいるけど……(すぃーすぃーすーだららった)

預言者さま、
栄え、滅びていった文明の影に、文明にもなれず栄えもせず滅びていったものが数限りなくあるのだとは思います。滅びた文明が示すものは「文明ですら人を救えない」という事実。
でも、「それは使い方を誤っただけで文明は人を救えるんだ」と皆が思っている。それは、もはやそう思うしかなくなっているのかもしれません。
で、私はというと、とりあえず歩きに行ってみようかなと思うだけです。何も見えないけれど、とりあえず歩きに。

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